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機械の動作確認用の動画がありますので、クリックして下さい

冷間圧接とは、固相溶接の一つの形態で、常温で行う事ができる所に特有な特徴があります。(他の固相溶接形態は、昇温を用いて行われ、高温で材料が溶けませんが、単に延性化されています。)

紀元前3000年頃、エジプト人が、赤熱の小片を一緒に溶接する為、金属スポンジを強く打ち、その鉄の溶接の準備を行ったと云われています。鍛冶屋が、数世紀間、錬鉄を溶接する為、強く打ったとも云われています。これらの溶接作業は、常に、高温下で行われました。

英国で知られている初めての常温(本当の意味での冷間圧接)鍛接例は、青銅器時代後期と云われており、使われた材料は、金で、発掘調査から、金の箱がこの工程で作られたと云われています。

冷間圧接技法の発見

電気/エアー式:EP500は、頑丈な機械で、非鉄金属系の線及び帯板で、対応範囲は、5mmから12.5mmまでとなっています。冷間圧接を用いた技法の最初の科学的な観察が、1724年、ジョーン・デザクリエ師によって行われました。彼は、英国王立協会でその現象を実証し、その後、学術雑誌に詳細を出版しました。 デザクリエ師は、径約25mmの2つの鉛の玉を、一緒に押し、捻じり、その後、2個の玉が締結できることを発見しました。締結強度は、竿秤で測りました。安定した締結結果には至りませんでしたが、成功すると母材と同等近い締結ができていました。

18世紀のデザクリエ師の発見後、第二次世界大戦までほとんど新しい発見がありませんでした。その後、飛行機用で軽合金材の冷却要素を圧接していた、特にドイツで、急速な発展がありました。しかし、昇温化での溶接であったと理解されています。

最初の冷間圧接の現象は、魔法のような工程から生まれました。接合させるには、熱や電気を用い、流動形態を用いる方法が常識として普及していた頃、人々は、異なる技法を受け入れる事に消極的でした。実証後、人々は、『2つの金属を接合するにはどのようにすればよいか?』と必然的に考えだしました。

冷間圧接を得る方法がわかる、幾つかのメカニズムの解説書がありました。例えば、再結晶を起こすことにより、或いは、エネルギーの仮説から提案する物もありました。しかし、多くの解説書は、実験により反証され、論拠の観点から異議を唱えられました。

現在受け入れられている仮説は、金属の物質特有そのものが起こしている金属間『接合』により、金属の原子が結合し冷間圧接現象が起こると解説されています。接合は、遊離『集合体』として、負電荷をもつ原子が引力により形態をつくっていると表現されています。

圧接の考え方

圧接された銅/アルミニウムロッドの長さ2つの金属表面に、僅かなオングストロームの分離体(1センチメートルに3億オングストローム)が合体すれば、自由電子と電離電子の相互作用により起こると考えられます。この考えでいくと、ポテンシャル障壁の消去ができます。電子の集合体が共通認識され、同時に、結合体が、接合形態とみなされます。

複雑な過程の説明を簡単に表現すると、原子スケールを考慮する事で、2つの表面が両方とも構造学的にクリーンでフラットの状態であれば、母材と同等の結合を行う事ができると表現ができます。

応用の初期段階

しかし、当時は、大抵、表面が不均一で、有機表面が腐食し、そして酸化被膜のような被膜があり、それらが原因で結合ができませんでした。

圧接効率を上げるため、圧接する表面の接触面に、腐食物が極力ないよう減らす必要性がありました。

初期の冷間圧接の突合せ溶接は、1回の工程でアプセットとラジアル変位を起こしました。この技法の不利点は、接合面を直角に切断する必要性がある事、切断面に腐食がないようにする事、そして、ダイスで掴まれ押し込まれる材料が、曲がり、同軸度が不足する事で、金属の適切な流動がでませんでした。

マルチアプセット原理

ハンドタイプ:M10は、手動式で、細線0.10mmから0.5mmまでの対応となっています。その後、GEC社の開発で突合せ溶接が開発され、マルチアプセット原理が利用されました。材料をダイスに挿入し、機械が可動する毎に、ダイスにより掴まれた材料が、前に送り込まれる方法です。

この方法は、2箇所の対向面が、互いに押される間に、材料が伸ばされ、拡げられ、酸化物や他の不純物が中心部から外側に押し出され、結合する仕組みです。接合面から不純物すべてが絞り出されるには、最低でも4回のアプセット動作が推奨されています。

この技法の利点は、容易に実践し易い事です。圧接前に線や棒の端末の前処理が不要となり、2つの突合箇所が、ダイスの中で材料を自動的に心合わせできる事です。ダイスの中でできる事から、加熱は不要で、隙間の設定も不要で、スプリング圧の設定も不要です。抵抗突合せ溶接では、これらの1つでも不適切な場合、溶接不良となります。

適切な金属

圧接面の断面積が、径8mmの銅ロッドと径9.5mmのアルミニウムロッドの圧接ができます。 冷間圧接は、非鉄金属系の材料のみで利用ができます。精々、炭素が含まれていない軟鉄で可能な場合があります。大抵の非鉄金属系材料は、可能です。主に利用されている材料は、銅やアルミニウムですが、色々な合金、例えばアルミニウム合金6301、銅ニッケル合金、70/30真鍮、亜鉛、銀、銀合金、ニッケル、金、等々で利用が可能です。錫メッキ、銀メッキ、ニッケルメッキを含む線材でも、そして裸銅線でも冷間圧接が可能です。

異種材料、例えば銅とアルミニウムの接合でも冷間圧接ができます。抵抗溶接、摩擦溶接、或いは、ロウ付けでは、即、接合部で破断が起きます。銅とアルミニウムの接合部が一緒になった瞬間に反応が起きます。

問題は、金属自体が異種だから起こるというより、それらの接合方法では、接触面間に酸化物及び空気間隙が残るからです。しかし、冷間圧接では、圧接プロセスの中で酸化物、空気間隙が絞り出され、熱も利用されていない事から、常温下で唯一、金属変化のみ起こり圧接ができます。

脆弱な金属化合物の形成無しに、冷間圧接は、銅とアルミニウムの接合ができます。融接で形成される鋳造組織ではなく、加工構造でできているので、品質は良好です。又、不適合な特性が付加される変質部「溶接」も現れません。

圧接強度を調べるには、引張試験機が大抵、利用されます。他に、繰り返し曲げ試験が行われます。しかし、一番厳密な試験は、伸線機にある複数の伸線用ダイスを通過させる、所謂、伸線試験です。

ダイスの役割

die-group-landscape-v1冷間圧接プロセスにおいてダイスの役割は、非常に重要です。最初に、しっかりと材料をつかむ事です。ダイスの溝への加工は、電気ペンでエッチングを行う方法や、太径のアルミニウムを圧接する場合、ダイスの溝にグリップマークをつける方法があります。その後、熱処理を行います。

同様、ダイスの2つの面の隙間、或いは、鼻部の隙間が、非常に重要な点です。隙間が大きすぎると、材料は、はみだし、曲がったりします。ダイスの隙間は、製造工程できまる為、変更することができません。

最後に、ダイスの鼻部のオフセットが、材料の円周状から均等にバリをだしているかで圧接に影響をもたらします。オフセットの目的は、バリを二等分し、容易に除去しやすくする為のものです。仮にオフセットがなければ、バリは材料の円周上にリング状に残り、切断する必要性が生まれます。ダイスの鼻部は、十分な鋭角で、圧接部周囲のバリを取り除きやすくする必要があり、きれいに出たバリ程、容易に除去ができます。

同様、ダイス自体の硬さと熱処理後の硬さが、一番重要です。冷間圧接が用いられた初期の時代では、ダイスの破損が非常に多く、8mmの銅ロッド用の機械設計にも時間がかかっていました。このサイズに必要なダイス自体の力が問題視されていました。

PWM社は、30年以上、非常に高い基準と厳しい公差でダイスの生産を行っております。ワイヤー技術が向上するにつれて、精度要求も高くなってきました。 PWM社の継続的な研究開発プログラムは、極細線用のダイスの生産ができるようにし、アメリカ以外の国で最初に線径80μ用の冷間圧接機とダイスを開発したメーカーであります。熟練の職人が、個々に手作りで、非常に高い公差内でマッチングできるセットを作り上げていきました。

PWM社の標準ダイスは、線径0.08mmから6.50mmまで生産ができ、顧客の仕様に応じ、丸線や異形線用のダイスの製造ができます。

PWM社は、異形形状を圧接した後、その圧接した線材を取り除く事ができる形状で、二等分できるもの、及び、その断面積が圧接機械の能力内である場合、色々な異形形状に対応できるダイスの製造ができます。

異なる線径同士の圧接もできる場合があります。一般的に、線径の差が30%以内であれば可能と考えられます。銅の線径が、例えば、アルミニウムの線径より極端に小さい場合、銅線は、アルミニウムに単に入り込み、圧接自体、成功することができません。